この前の冒険で、子供達にお話を聞こうとしたんだけど、私と姉様が怖かったみたいで、お話ができなかったの・・・。
怖がらせたお詫びに、ゼニミーさんが後で子供達にお菓子をあげるって言ってたから、私もがんばってお菓子を作ってあげることにしたの。
姉様がお団子がいいって言ってたから、お団子を作ることにしたわ！
さっそく材料と調理道具を買ってきて、こねこね、こねこね・・・。
姉様もお団子が好きだから、持って行ってあげたら、喜ぶかしら？
一緒にお茶する約束もしたけれど、姉様とはあれから会えていないわ・・・。
また会えるかしら・・・？
あっ！いけない！考えてたらよだれが・・・。
私の悪い癖ね。姉様にふさわしい素敵な妹になれる様、治すようにしなきゃ！
よし完成！うまくできてるかどうか不安だけど・・・。子供達が喜んでくれるといいな。たくさん作ったから泉の妖精ちゃんや、ちっちゃな優しいトロールさんにも持って行こうかしら。
子供達のことを思い出すと、故郷の弟のことが頭に浮かんでくる。
元気にしているかしら・・・？苦しんでないかしら・・・？
昔読んだ物語に、冒険者が冒険の果てに、神様になったり、自分のお願い事を叶えてもらったりしたって書いてあったわ。
かわいい弟の不治の病を治すには、もうこの方法にすがるしかないって思ったの。
冒険は怖いことも多くて不安で足がすくむけど・・・。姉様や仲間の方達が助けてくれたから、何とか続けて行くことができそうだわ。
お姉ちゃん頑張るから・・・。それまでどうか生きていてね。お願いよ。