悪夢の終わり : 日誌
シャロン  (投稿時キャラデータ) 緒方 2019-12-22

今日は面白い依頼を受けました。
恐怖の克服の仕方……新人冒険者達が連名で持ち込んだその依頼に、私は内心困惑しました。
だって他ならぬ私自身が、あの日あの時、クソッタレの蛮族達に母を、父を、友人を、隣人を殺された恐怖を夢に見るのですから。
だから、他の冒険者がどのような答えを出すのか伺っていました。
色々と面白い答えがあったけど、一番納得がいくのは彼の……名誉人族であるドミニクという人物の答えだったでしょうか。
恐怖という感情は、怒りや憎しみといった強い感情によって乗り越えることが出来る。

蛮族を殺し回っている間は、嫌なことを忘れることが出来るから、私は今もこうして戦っています。
でも……本当にそれで良いのでしょうか。
今、私の手の上にある母の髪飾りを見て思い出した事があります。
母は、父は、私にいっぱいの愛情を注いでくれたあの両親は、私に幸せになってほしいといつも言っていたのを。

なんで忘れていたのだろう。
復讐心を満たすために蛮族を殺し回る私は、果たして幸せなのだろうか。
考えても分からないから、今は眠ろう。もしも今日もあの日の悪夢を見るのなら、きっと両親も私に復讐を成し遂げてほしいと思っているのだと考える事にする。

もし見なかったら、私はいったいどうすれば良いんだろう。

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