私がデニス様に捨てられてこの町へ来て半年くらい経った。デニス様に必要とされるように日々頑張っているけど、てーきてきに従者の先輩たちと会議を開くことにしているのだ。デニス様も戦士三人寄らば術師の叡智(三人寄れば文殊の知恵)って言ってたし、みんなで考えればいい考えも浮かぶから。
「じゃあこれから第……回、てーれーかいぎを始めるよ!」
「3回目ですよ」
何回目か教えてくれたのがルーカン・ドラコ、ディーノ様の従者で私たちの中で一番強いの。でも4年位前まではここに来た頃の私と同じくらいの強さだったんだって!
「定例会議といいつつ実際は貴様が思い立ったときに開かれる不定期開催だがな」
こっちの人はサジェス・オランジュ、ドロテア様の従者で30年も戦ってきたすっごいベテランの戦士!
あれ、私誰に紹介してるんだろう……まあいっか。さっそく今日のぎだいを発表しよう。
「実はこの前剣の刃が通らない敵にあったんだけど、ほとんど攻撃が効きそうになかったんだ。その時はほかの人が倒してくれたんだけど、実際私が戦うことになったらどうすればいいと思う?」
「メイスを使いましょう」
「メイスを使え」
メイスというと、振り回しやすそうで誰が使っても同じくらいのダメージが出そうなあのメイスか。なるほどなるほど、確かにあれで戦えばいけるかも!
「ふんふん…じゃあ今度メイスを買いに行かなくちゃね。二人はどんなメイスを使ってるの?」
「「使ってません(ない)」」
――――あれぇ?
|