相変わらず役に立たない有様だった。幸い、落ち込んですらいられない惨状だったが。 ……何が幸いだ、クズめ。 魔神の呼び出しに向かってみれば、開拓村1つが全滅していた。 魔神は討伐したものの、失われた命は戻ってこない。 せめて冥福をここに祈りたい。その資格が自分にあるとは思えないが、私にはそれしか出来ない。 同行者 アドニスさん エルフの男性。やりたい放題の言動だが、やり過ぎない加減は心得ているように感じる。多分優秀。 ディートヘルムさん 喋りはたどたどしいが、中身は純粋な好青年。始祖神の神官らしいと言えばらしいか。なんとなく同族の気がする。 ジュンさん ソレイユの女性。言動は奔放に見えて、世話焼きなところが見え隠れしている。多分優しい人。 エウラスさん グラスランナーの男性。種族柄かイタズラ好きだが、直接危害は加えない、微笑ましい程度である。むしろ魔動機術を使っている事の方に驚いた。これがまた強いのだからなんともはや。