ムカつく。ムカつく。腹立たしい。腹立たしい。
何が己の影だ。何が自身のコピーと戦えるだ。
あんなのが私だなんて、信じられない。
なのに、嫌に言葉が頭に残る。
「本当の私は、死ぬことなんか望んでない」
「まだまだ生きていたいって思っちゃう」
私は、本当は、死にたくない…?
違う、違う。違う違う違う違う!
こんな私が、のうのうと、生きていていいはずがない!
憶測なはずがない!私は、私がしでかしたことは、許されざること!
そんなのが、許されるなんてこと、あってはならない!
「……ねえ、私? 今すぐは無理かもしれないけど……あなたを、私を…許してあげて」
黙れ黙れ黙れ黙れ!
私を惑わすな!甘い言葉で、誘惑してくるな!
「…私は、あなたを許したい。あなたに死んでほしいとは思わない」
うるさい!お前に、何が分かる!
所詮、お前は、私の偽物!
私が味わった苦しみを、味わっている苦痛を、何もわかってない!
「確かに、私はあなたの偽物かもしれない…でも、あなたの心を映し出す存在である事に変わりはない」
「覚えて置いて…あなたの心の中にも、許されたいと、死にたくないと思う気持ちが残っている事を…」
黙れェェェェ!!!
私は、私は、許されてはならない、大罪を!
そんな、簡単に、こんなの、こんなに、苦しい!
死んでしまえ、死んでしまえ、死んでしまえ!
私は、殺されなきゃ、駄目なの!
生きていちゃ、駄目な、人殺しを楽しんだ、蛮族と変わらない!
何もいない空間でメイスを振るい続ける。
何かから逃れるように、何かを忘れるように。
何かを、意識しないように。
気づかされかけた、何かを、思い出さないように。
「―――― あなたは、私は…まだまだ生きていたいって思っちゃう」
「――― いいんだよ、フワソン。それで」 |