宿の裏庭で懐かしい顔を見た
けれどその人は変わってしまっていた
私は気になって話しかけてみた
「近づかないで」強い拒絶の言葉
喋る事も嫌みたいだったけど刺激しないよう言葉を交わす
なるべく彼女に同調しつつ話しを続けようと考えていた時ルーンフォークの女の人がやって来た
何か難しい話しをしていたけど分からなかった
けどその時彼女は「穢れてしまった」と漏らした
蘇りはしない方が良いと神殿の人も言っていた
でも冒険者なら穢れを気にしない人も多いとも言っていた
だから私は聞いた、聞いてしまった「蘇ったの？」と
彼女は蘇りはしていなかった。けれどもっと恐ろしい事を口にした「蛮族に穢され　精神を穢され」そして「人を殺した」と
それを聞いた時私は逃げだした
一言言ってその場を去るのが精一杯だった
冒険者の手助けをしよう。そう思っていたのに私は耐えられなかった
今は落ち着いたけど私は冒険者を軽く考えていたのかもしれない
ミルタバル様の声が聞こえて親に反発して神殿から冒険者として活動するよう勧められたけど、今は改めて…怖い
聞いただけで怖いのだから実際に経験した彼女の苦しみは想像できない
助けてあげたい、でも私に何ができるんだろう
ミルタバル様の教えはものの価値を見定める事、秘められた価値を解放する事
やっぱり私には難しい、冒険者の心強い味方くらいにしか分からない
いつか以前の彼女のように明るくなって欲しいな
ねぇフワソン