それは、うち滅ぼす敵である。 それは紛れもない事実。 どんな行いをしたかどうか。 そんなものは知ったことではない。 では、それを必ずしも嫌悪しなくてはならないか。 答えは否だ。私にはむしろ、彼の戦いは好ましかった。 少なくとも男は死力を尽くし、私だけとはいえ、限界まで追い込んだ。 ならば、彼をこういう以外に正しい言葉はないだろう。 『戦友』 戦いを共にしたというわけではなく、同じ戦場で、殺しあえたことを。 さようなら。また会いましょう? 願わくば、貴方は信じる神の下へ